現場が使わないシステムはなぜ生まれる?失敗の5つの理由と「定着するDX」の進め方

  • 数百万かけてシステムを導入したが、使いにくく結局使用していない…
  • 現場の業務フローを大きく変える必要があり、結果的に負荷が増えている
  • 高額なシステムを入れたのに、機能が追いついておらずやりたいことができない

DXや業務改善を進めるうえで、このようなお悩みを抱えている中小企業の方は多いのではないでしょうか。

経営陣が良かれと思って投資したシステムが、現場で埃をかぶってしまうケースは後を絶ちません。

この記事では、システム導入が失敗する理由を現場と管理者の2つの視点から紐解き、自社で改善を進めるための具体的な対策(スモールスタートの進め方)について解説します。
システム導入でお悩みの方は、ぜひ今後の取り組みの参考にしてみてください。

システムが使われなくなる5つの理由

システム導入の失敗には、現場の作業員目線と、システムを管理・推進する会社目線の両方に明確な理由があります。

【現場目線】作業員が「使わなくなる」3つの理由
現場の社員はコストが高かったから使わないわけではなく、日々の業務の邪魔になるから使わなくなります。

①入力項目が膨大で使いづらい
多機能なシステムにありがちですが、入力画面の項目が多すぎると現場の手が止まってしまいます。
例えば手袋をしたままタブレットで多数の項目を打ち込むような運用は、現場では定着しません。

②現場のリアルを無視し、システムに業務を合わせさせる
現状のやり方を変えて、システム都合で業務フローを大きく変えようとすると、現場の負荷が急増し、強い反発を招きます。
導入できたとしても、結果として効率化どころか工数が増えてしまうケースも多く発生してしまいます。

③イレギュラー(例外処理)に対応できない
製造現場には想定外のイレギュラーが付き物です。
機能が現場の現実に追いついておらず、結局システム外で「紙」や「Excel」による二重管理が発生してしまいます。

【管理者目線】会社が「維持できなくなる」2つの理由
システムを導入・管理する側も、手間やコストがかかりすぎると運用が息切れしてしまいます。

④ブラックボックス化し、自社で修正できない
現場から「ここの項目を一つ増やしてほしい」と要望が出ても、自社で簡単に修正できず、毎回ITベンダーに高い保守費用と時間をかけて依頼しなければならない状態です。
現場からすると、修正要望しても一向に反映されない、経営からしても修正コストがかかる、といったことから結局修正されないまま使われないシステムになってしまいます。

⑤コストが高く、導入までに時間がかかりすぎる
数千万規模のフルスクラッチ(ゼロからの開発)システムは、稼働するまでに長い時間がかかります。
高額な投資を回収しなければというプレッシャーから「導入すること」自体が目的化し、本来の「現場を楽にする」という目的を見失ってしまうことも少なくありません。

失敗を防ぐための3つの具体的な対策

では、これらの失敗を避けるためにはどうすればよいのでしょうか。今日から自社で意識・実行できる3つの対策をご紹介します。

  1.  小さく始めて現場の反応を見る(スモールスタート)
    最初から全社統一の完璧なシステムを目指す必要はありません。
    まずは特定の工程や、1つの課題(例えば日報のデジタル化など)に絞り、少額・短期間でテスト導入してみましょう。無料や安価なクラウドツール、あるいは既存の表計算ソフトの延長線上にあるツールを使い、「現場が無理なく使えるか」を検証してから横展開していくのが確実です。

  2.  現場のありのままを観察し、巻き込む
    システムを選定・設計する前に、現場の業務をよく観察してください。作業員がどこで無駄な動きをしているか、ホワイトボードに何をメモしているかなど、泥臭いありのままの現場を観察することが重要です。
    また、現場のキーマンにヒアリングを行い、初期段階からプロジェクトに巻き込むことで、導入後の反発を大きく減らすことができます。

  3. 引き算の思考で入力を極限まで減らす
    業務の全てをデータ化を最初から目指すことは避けましょう。
    現場の入力作業は引き算が基本です。
    例えば、手入力の代わりにQRコードを読み取るだけにする、選択式のボタンを大きくする、音声入力を活用するなど、現場の負担を最小限にする工夫を最優先に考えてください。

外部パートナーを活用する場合の選択肢

もし、社内にITに詳しい人材がいない、日々の業務に追われて改善の専任者を立てられない、といった場合は、外部の専門家を活用するのも一つの有効な手段です。

外部のコンサルタントやIT支援企業を入れるメリットは、第三者の客観的な視点で「ムリ・ムダ・ムラ」を洗い出せる点にあります。

弊社(Central Island Consulting)も、そうしたご支援を行うパートナーの一社です。
弊社では、ゼロからの高額なシステム開発は推奨しておらず、既存のパッケージソフトをカスタマイズすることで低コストな解決手段をご提案しています。

例えば、手書きの製品管理票に負担を感じていた現場では、タブレットでQRコードを読み取って実績入力を行う仕組みを導入し、記入時間の削減とデータ蓄積を実現した事例がございます。
現場に寄り添い、導入後に貴社が自走できる状態になるまで伴走させていただくこと を強みとしておりますので、もし小さく確実な改善をご希望の際は、選択肢の一つとしてご検討いただければ幸いです。

初回のご相談や現場訪問の際も、事前の資料準備や現場のお片付けは一切不要です。
ありのままの現場を見せていただくことが、最も良い改善のヒントになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

現場が使わないシステムを生まないためには、多機能・高額なシステムをいきなり導入するのではなく、現場目線での使いやすさを最優先にし、小さくテストしながら改善を繰り返すスモールスタートが不可欠です。

自社で取り組まれる場合も、外部を活用される場合も、この”現場中心の考え方”を忘れずに進めてみてください。

「自社の改善すべき優先順位がわからない」という方向けに、約3分で現状整理ができる無料診断ツールも公開しておりますので、ぜひ現状把握にお役立てください。

facebook
Twitter