- 新しい社員が入ってこない
- 仕事が同じ人に集中している
- 若手が育たない
こんな悩みを抱えている中小企業が多いのではないでしょうか?
中小企業庁によると2009年を境にに労働人口が年々減少しており、人員が足りていないと感じている企業が増えてきています。
今後も労働人口が減少していくことがわかっている以上、人員の確保ができないことは会社の存続に関わる重大な問題です。
しかし、中小企業が人員を確保することは容易ではありません。
そこで各企業が生き残っていくために必要なのが「業務の効率化」です。
なぜなら、人員確保に力を入れて社員を獲得できたとしても、業務が効率化されていない状態では根本的な解決にはならないからです。
業務の効率化がされていない会社では
①ひとりあたりの業務負担大
②労働環境の悪化
③社員の離職率アップ
このような負のループに陥ってしまう可能性が大きくなります。
これを避けるには業務を効率化して
①個人に頼らない仕組みづくり
②社員の業務負担を軽減
③社員の定着率アップ
により負のループから正のループへ変えることで、働きやすい職場に変えていくことが重要です。
この記事では業務効率化に役立つツールや事例を紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
目次
人手不足を解消する、業務の効率化とは?
業務の効率化とは仕事を進める上での「ムリ」「ムダ」「ムラ」を見つけて、それらを減らしたり無くしたりするための業務改善をおこなうことです。
ムリ、ムダ、ムラとは
- ムリ=社員へ過度な負担を与えていないか
- ムダ=必要以上の時間、人材、資金をかけていないか
- ムラ=人によって仕事が偏っていないか
このことを指します。
たとえば、毎日のルーチンワークを「自動化」することで作業時間(ムダ)を減らすことは代表的な業務効率化の事例です。
「ムリ・ムダ・ムラ」を見つけて業務改善をおこなうことでコスト削減や時間短縮に繋がるだけでなく「社員の働きやすさ」の向上にもなります。
業務効率化の手順
業務の効率化が大事なことはわかっているけど、何から手をつければいいのかわからないという企業も多いはずです。
そこで具体的な業務効率化の手順について紹介します。
大きく分けると以下の4つです。
①業務の見える化
②優先順位をつける
③効率化の検討と実施
④検証と改善
それでは順番に見ていきましょう。
※手順を追って調べるのも時間がなくて出来ないという企業様も多いはずです。
そんな企業様のお悩みに答えられるよう、弊社では初期の相談からでも受付をしております。
どうぞお気軽にご連絡ください。
①業務の見える化
初めにおこなうべきは業務の見える化になります。
なぜなら、どんな仕事があるのか把握ができない状態では業務効率化をおこなうことはできないからです。
まずは業務の全体像を把握するために以下の4つを書き出します。
- 担当者名
- 業務の内容
- 業務にかかる時間と頻度
- 使用ツールとスキル
これらを可視化することで業務の効率化を検討することができます。
②優先順位をつける
業務の見える化が進んだら、次におこなうのが優先順位づけです。
見える化した業務の中から、業務にかかる作業時間と頻度を掛け合わせて総時間が長くなったものから並べてください。
総時間=作業時間 × 作業頻度
その中から定型的な業務や単純作業に仕分けをします。
なぜなら定型的な作業は、総時間が長いほど効率化に成功したときの効果が大きくなりやすいからです。
例外として、特定の人しかできない「重要度の高い仕事」がある場合には優先順位を上げることを検討しましょう。
特定の人が抜けて業務が回らなくなるリスクを避けることも業務改善の重要な要素となります。
③効率化の検討と実施
優先順位をつけたら、次に効率化を検討して実施します。
どんな効率化をおこなうのかは業務によって異なりますが、効率化を検討するにあたって重要なことは「コストに見合った効果が得られるか?」です。
なぜなら、コストを掛けた以上の効果が得られなければ効率化を実施する意義が少なくなるからです。
たとえば
- 1ヶ月5時間の業務
- 人件費=2,000円/1時間
の場合、5時間×2,000円 で
月のコストは10,000円です。
仮に30万円でシステムを導入して作業時間を無くすことができても、投資分の回収には30ヶ月かかってしまいます。
この効率化が悪いとは言いませんが、感じられる効果としては小さいです。
これが月に50時間の作業時間を削減できたとしたらどうでしょう?
50時間 × 2,000円=100,000円
300,000円 ÷ 100,000円
=3ヶ月
投資分を3ヶ月で回収でき、感じられる効果も格段に大きくなります。
効率化を検討して実施するには、この投資額と削減コストのバランスをみての判断が必要です。
④検証と改善
業務の効率化は一度おこなって終わりではありません。
効率化をおこなった後、「効果が本当に出ているのか?」と検証し、改善を続けることが重要です。
実際に使ってみて初めてわかることもあります。
使ってみて、使いづらさや効果の実感が小さい場合には改善をおこなっていきましょう。
業務効率化ツールと改善事例
次に業務効率化のツールと改善事例について紹介していきます。
世の中に業務効率化のためのツールは数多く存在していますが、今回紹介したいのは以下の3つです。
- グループウェア
- ペーパーレス化ツール
- RPA
それでは順番にみていきましょう。
グループウェア
グループウェアとは、社内情報の共有やコミュニケーションを促進し業務効率化を高めるためのWEBシステムです。
グループウェアを使用することで
- スケジュール管理
- プロジェクト進捗管理
- 社内情報の共有
- 勤怠管理
これら業務の効率化が可能になります。
グループウェアを使用すると、オンライン上での情報共有が可能となり、「誰が何をしているのか」「仕事の状況」などを確認できます。
グループウェアを使った改善事例
中小企業の中には、勤怠管理にタイムカードや表計算ソフトを使用している会社が多いのではないでしょうか?
A社では勤怠管理をタイムカードと表計算ソフトでおこなっていました。
タイムカードを利用した残業時間、給与の計算は大変時間と手間がかかりますし、ミスも起こりやすかったそうです。
しかし、グループウェアを導入し出退勤をICカードでおこなうことで、時間の管理と給与の計算を簡単にできるようになりました。
(※イメージ画像)
勤怠管理では有休や各勤務帯への対応も可能です。
勤怠管理の自動化は、毎月発生するルーチンワークを効率化できるおすすめの改善といえます。
おすすめのグループウェア
低額から始められるおすすめのグループウェアは以下の3つです。
- J-MOTTOグループウェア
- Garoon
- Aipo
いずれも月に数千円からの利用が可能で、初心者でも簡単に始めることができます。
サポート体制も充実していますので一度検討してみてください。
ペーパーレス化
ペーパーレス化とは文字どおり、紙の利用を減らして電子ファイルとして保存して活用することを指します。
ペーパーレスにすることで
- 書類を「検索」で探せる
- コストの削減
- エコの推進
- 保管スペースが不要
- エコ
これらのメリットを得られます。
また、エコ推進による環境問題への取り組みをしているアピールにも繋がるため企業価値の向上にもなります。
ペーパーレス化の改善事例
B社では従来紙での管理をおこなっていましたが、環境問題への取り組みの一環としてペーパーレス化の導入に踏み切りました。
すると年間でおよそ約1万枚の用紙削減に成功。
※1枚当たり=0.7円 約10,000枚/年の削減=7,000円
さらに、これまでは資料を確認するときには紙を探していましたが、電子化してパソコンで見られるようになったことで出先でも確認が可能になりました。
コスト削減だけでなく、利便性も向上したと喜びの声が上がっています。
おすすめのペーパレス
ペーパーレスのスタートとしておすすめしたいのが Google Workspaceです。
Google Workspaceとは
- Googleドキュメント
- Googleスプレッドシート
- カレンダー
などGoogleアカウントを持つ人なら誰でも使えるソフトのことをいいます。
インターネット上でのファイル共有が簡単にできるため、使いやすくて導入のハードルが低いのが特徴です。
たとえばGoogle Workspaceを導入してiPadやパソコンでどこでも情報を見られるようにするのはいかがでしょうか。
RPA
RPAとはパソコン上でおこなっている定型作業を自動化できるソフトウェアロボットです。
たとえば、これまで工場作業員が手でおこなってきた作業は技術の発達が進んだことによって機械に置き換わり自動化されてきました。
これと同様に事務的業務を機械に任せて効率化させるのがRPAです。
RPAは決められたルールの元で繰り返す単調な作業が得意なため、人間に起こりやすいミスを防ぐこともできます。
RPAの改善事例
C社ではこれまで売上金や在庫、お客様情報の登録などすべてをパソコンへ手入力でおこなっていました。
しかし、RPAを導入したことで決済、在庫の情報をそのままシートに反映し計算。
お客様情報の登録も1件あたり5分ほど掛かっていたところ、数十秒で完結させることが可能になりました。
細かい情報の更新は都度おこなう必要がありますが、年間を通して業務の効率化が進んだことで大幅な時間短縮に繋がっています。
おすすめのRPA
おすすめのRPAは以下の3つです。
- WinActor
- BizRobo!
- PINOKIO
いずれも国内シェア率が高く、比較的安価に利用できるRPAになります。
参考価格は10万/月〜ですが、各企業に合わせた使い方が可能です。
サポート体制もしっかりとしているため、初心者の人でも安心のサービスです。
人手不足を解消する、業効率化まとめ
いかがでしたでしょうか。
中小企業を悩ませる人手不足を解決するには、初めに業務の効率化をおこなうことが必須になってきています。
社員の働き方を改善することで
- 少人数での業務が可能
- 業務負担の分担
- 若手の育成時間の確保
これらのメリットを得ることができるのです。
社員の満足度が向上すれば結果的には人員の確保にも将来的に繋がります。
業務効率化はスモールスタートも可能です。
簡単な事務作業の効率化から始めてみて効果を実感してみてはどうでしょうか。
しかし、何から手をつけていいのかわからないという企業様も多い思います。
弊社ではそんな企業様に向けて初期のご相談からお受けしております。
”日本のモノづくりを支えたい” 弊社の信念のもと、小さなことからでもお手伝いをさせていただければ嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。